Ballet Square

鑑賞したバレエの感想など書き綴ります。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2016/3/4 ハンブルグ・バレエ団  「リリオム―回転木馬」

今年は6月にロイヤル・バレエの来日公演があり、ワディム・ムンタギロフがロミオとアルブレヒトを踊る予定。折角のロイヤルの公演は、なるべく良席で見たいと思っていたところ、NBS会員の友人から「gromitさん、ムンタギロフのチケットは?」とお声がかかったので頼んであります。

また、新国立劇場バレエもムンタギロフを客演する予定で、ロミオを踊る。 折角ロミオを踊るならなるべく良席で見たい。 そこで来シーズンは新国立劇場の会員にも久し振りになることにしたのです。

従って、懐が非常に寂しい。 前置きが長くなりましたが、ハンブルグ・バレエの公演はパスしていた言い訳です。
ところが~~、目の前にチケットがひらり、ひらりと舞い落ちてきたので、喜んで行って参りました。

2016年3月4日(金)  18:30 東京文化会館
ハンブルグ・バレエ団  「リリオム―回転木馬」
─ プロローグ付き全7場のジョン・ノイマイヤーによるバレエ伝説 ─

主な配役
リリオム: カーステン・ユング
ジュリー: アリーナ・コジョカル(ゲスト・ダンサー)
ルイス: アレッシュ・マルティネス
風船を持った男: サシャ・リーヴァ
マダム・ムシュカート: アンナ・ラウデール
マリー: レスリー・ヘイルマン
ウルフ: コンスタンティン・ツェリコフ
フィスカー: ダリオ・フランコーニ
水兵: キーラン・ウェスト
天国の門番: エドウィン・レヴァツォフ
内気な青年: アリオシャ・レンツ
悲しいピエロ: ロイド・リギンズ
エルマー: エマニュエル・アムシャステギ
幼少時のルイス: ヨゼフ・マルキーニ

指揮: ジュール・バックリー
演奏: 北ドイツ放送協会ビッグバンド、および録音音源

ジョン・ノイマイヤーが、ミュージカル『回転木馬』に着想を得て長年創作したかった作品だそうです。 音楽は『シェルブールの雨傘』や『ロシュフォールの恋人たち』を作曲したフランスのミシェル・ルグランが担当。 舞台の上部のビッグ・バンドがジャズ風の音楽を奏でます。

パンフレットを買わなかったので、詳細は分かりませんが、NBSのサイトや広告による簡単なあらすじによると、時は1930年代の大恐慌時代のアメリカ。 
プレイランドの回転木馬と、その裏側の職業斡旋所が時代を表しています。

職業斡旋所の前での、白鳥の群舞ならぬ男性失業者の6X4人の圧倒的な踊りが2回ありますが、これが印象的で素晴しい。
生活の糧を求める失業者達のこの切実な叫びがなければ、この話は成り立たない。 

大統領選挙のニュースから垣間見える現在のアメリカ社会は、1%の富裕層と99%の市民に分断され、温厚な中間層が崩壊しつつあると言われています。 そして、世界は1930年代と同じようになってきている。 
米国人のノイマイヤーはこの危機感を発信したかったのではないのでしょうか。

カースティング・ヤングは優しくはあるが、ならず者のりリオムを、アリーナ・コジョカルは健気なジュリーを好演。 さすがにオリジナルキャストです。 他のキャストも踊りで役をよく表し、特にジューリーの友人マリー役のレスリー・ヘイルマンが好演。
菅井円加さんも、特別な配慮だと思いますが、オレンジ色の風船を持ち麦わら帽子をかぶったプレイランドの客の一人で、目立ちました。 

初めの導入部分のシーンから、ストーりーの発端に戻り少しずつ紐解かれていき、導入シーンまできてその先に進みます。 また、自ら命を断ったりリオムが成人した息子の行く末を守るように愛の灯を届けます。横軸と縦軸がまるで『回転木馬』のようです。

この閉塞感のある社会状況下で、亡き父からの愛の灯を息子ルイスがどう活かして生きていくのか、この先が知りたいところです。

スポンサーサイト

2016/3/9 ハンブルグ・バレエ ガラ公演 《ジョン・ノイマイヤーの世界》

ガラのチケットも舞い込んだので昨夜行って参りました。

2016年3月9日(水) 18:30  東京文化会館
ジョン・ノイマイヤー「京都賞」受賞記念
ハンブルク・バレエ団 ガラ公演〈ジョン・ノイマイヤーの世界〉

振付・演出・ナレーション:ジョン・ノイマイヤー

NBSのサイトから  ノイマイヤーが語る、ガラ公演〈ジョン・ノイマイヤーの世界〉 

ノイマイヤー
「今回の東京の公演で、ガラ<ジョン・ノイマイヤーの世界>を上演します。 ハンブルグのダンサーと私の作品の全容をご覧いただきたいと考えています。 ありきたりのパ・ド・ドゥを並べたプログラムではありません。 特別な演目を上演するガラなのです。

私の振付家としての歩みを辿る作品を選りすぐりました。 私の自叙伝のような作品で構成したと言えるでしょう。私自身が台詞を語ります。 テキストに沿って進行します。 団員が総出演します。 すべてのプリンシパル、ソリスト、ゲストアーティストのアリーナ・コジョカルが登場します。 

音楽も多彩です。 たとえばレナード・バーンスタイン。 私が子供の頃に親しんだガーシュインの『シャル・ウィ・ダンス?』はクラシカルバレエへの良き導入部となるでしょう。 古典バレエからは、私が改訂した『くるみ割り人形』の抜粋を上演します。 精神世界を描いた『マタイ受難曲』のエピソードもご覧に入れます。 『クリスマス・オラトリオI-VI』を用いて、歓喜を描くエピソードも取り入れました。 

『ニジンスキー』からは、主要なパートを披露します。 『ペール・ギュント』『椿姫』『ハムレット』のパ・ド・ドゥも含めました。 デュエットはクローズアップのように登場人物の心情を掘り下げる重要な場面です。 ハンブルグバレエに関心をお持ちの方なら、必ずや、ガラを楽しまれることでしょう。 何故なら、ガラ公演には、ハンブルグが育んできたレパートリーと、ダンサー達の全てが凝縮されているからです。」

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

冒頭ノイマイヤーが登場しマイクで語り始めます。 それから舞台が明るくなり、全員が其々の衣裳で登場して舞台一杯に踊ります。 オーケストラピット上も舞台になっているので奥行きが深く、全体としてとても広い舞台。
その後、マイクを持つノイマイヤーと声のみの語りでそれぞれのピースが続いて行きます。
本人が舞台にいない時は、ロイド・リギンスがノイマイヤー役として時には踊り、進行役としていつも舞台上にいて、全体として分かり易く創られていました。
また、照明の色遣いや衣裳の色も非常に洗練されていて流石です。

抽象的で精神世界を描いたものを苦手としているので、『ペール・ギュント』や『マタイ受難曲』は全部通して見たいとは思えず、『くるみ割り人形』や『ニジンスキー』は全幕を見たいと思いました。
『アイ・ガット・リズム』、『クリスマス・オラトリオI-IV』そして『マーラー交響曲第3番』はとても楽しみました。

あまり理解力もないので、一言ずつ。 またyoutubeで見つけたものはリンクを張っておきました。

【第一部】

・『キャンディード序曲』(『バーンスタイン・ダンス』より)
ロイド・リギンズ、レスリー・ヘイルマン、有井舞耀、コンスタンティン・ツェリコフ、菅井円加、カーステン・ユング、ほか

・『アイ・ガット・リズム』のヴァリエーション(『シャル・ウィ・ダンス?』より)
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ、ほか

これは動画を見つけることが出来ませんでしたが、大好きなウィーン・フィル・ニューイヤーコンサート2006のニュー・ピッチカート・ポルカとテイストが同じ。 黒い燕尾服とシルクハットのリアブコとアッツォーニが素晴らしかったです。

『くるみ割り人形』抜粋
フロレンシア・チネラト、ロイド・リギンズ、アンナ・ラウデール、アレクサンドル・トルーシュ

リンクを張ったのはバイエルン州立バレエのものですが、ここでのバレリーナ役はルシア・ラカッラ。 この役の衣裳がこのガラ公演唯一のチュチュだと思いますが、とてもステキ。 ラカッラも素晴らしいです。  アンナ・ラウデールはラカッラに比べると普通でした・・・。 イヴァン・リスカはバイエルン州立バレエの監督をしているのですね。
これは全幕見てみたいです。

『ヴェニスに死す』抜粋
ロイド・リギンズ、カロリーナ・アグエロ、アレクサンドル・リアブコ

『ペール・ギュント』抜粋
アリーナ・コジョカル、カーステン・ユング

最近コジョカルとユングのためにリメイクされた作品の抜粋のようですが、???でした。 こういうの苦手です。

『マタイ受難曲』抜粋
ロイド・リギンズ、ダリオ・フランコーニ、ほか

『クリスマス・オラトリオⅠ-Ⅵ』抜粋
ロイド・リギンズ、パトリシア・フリッツァ、レスリー・ヘイルマン、クリストファー・エヴァンス、菅井円加、レナート・ラドケ、ほか

オラトリオに合わせて歓喜の踊り。躍動感ありそれでいて美しい。 
ハンブルグ・バレエは男性の群舞が素晴らしいです。
日本人男性ダンサーに見てもらいたいと思いますが、そういう人を見かけなかったかも。

【第二部】

・『ニジンスキー』抜粋
アレクサンドル・リアブコ、エレーヌ・ブシェ、アレッシュ・マルティネス、パトリシア・フリッツァ、ロイド・リギンズ、ほか

精神を病んだニジンスキーの苦悩の踊りでしたので、あまり嬉しくない。 
ニジンスキーの牧神なども登場するらしいので、全体を見てみたいです。


『ハムレット』抜粋
アンナ・ラウデール、エドウィン・レヴァツォフ

これはバレエフェスやガラ公演で何度か見ていますが、前の方がよかったような~~。

・『椿姫』第2幕のパ・ド・ドゥ
アリーナ・コジョカル、アレクサンドル・トルーシュ

二人共小柄で、役の雰囲気に合わず残念でした。 
大きい舞台を右から左からコジョカルを肩の上に抱えて走る男性は大変です。

『作品100─モーリスのために』
アレクサンドル・リアブコ、イヴァン・ウルヴァン

長い腕を左右一杯に広げて楽しそうに踊るウルヴァンが印象的でした。

『マーラー交響曲第3番』抜粋
シルヴィア・アッツォーニ、カーステン・ユング、ほか

アッツォーニが圧倒的でした。 衣裳のレオタードの色も秀逸。
群舞の中もまた後に続くフィナーレでも菅井円加さん、有井舞耀さんは良い場所を与えられていました。

いろいろ学ばせて頂きました。簡単ですが以上。


2016/5/5 新国立劇場バレエ『ドン・キホーテ』

新国立劇場バレエ団 『ドン・キホーテ』
2016年5月5日(木) 新国立劇場 14:00

連休の最終日、今年初の自前チケットで米沢唯さんのキトリ見て参りました。
米沢さんの的確な踊りの迫力に、バレエ団全体が高速でついて行った感じのハイレベルな公演で大満足。
最後は拍手が鳴り止みませんでした。

米沢さんは盤石なテクニックに更に磨きをかけ、そのパーフェクトとも云える踊りには余力さえ感じました。 
毎回書きますが、技を外すことは勿論ないのですが、音楽性に富んでいて音を外すことが全くありません。
音楽と踊りの調和がgromitにバレエを観る快感を与えてくれます。

時々余力をバランスを長くとって示してくれますが、タマラ・ロホのようにこれ見よがしに強調することなどありません。
タンバリンを持って、バジルの頭上高く上がっているところで、タンバリンを鳴らしてみたりします。
また、最終のグランド・パ・ド・ドゥのフェッテは、3回転の途中で頭上で扇を開いてみせたりしたし、音楽が速くなってフェッテも高速過ぎました。 凄い~~。
踊るのが大好きだという気持ちが観客に直に伝わってきますね。
また、大技をするタイミングで、劇場全体がシーンと緊張で張り詰める瞬間が何度かあり、それに応えて米沢さんは見事に技を決めて行きました。 ダンサーと観客のキャッチボールですね。

これに感化されたのか、『ドン・キホーテ』全幕初出演という井澤駿さんが、米沢さんを充分に支え、クルクルとよく回し、高く担ぎ上げ、フィッシュダイブもカッコよく決め、そして自らもしっかり高く跳び、クルクルよく回りアンヘル・コレーラを彷彿させました。(これはちょっと褒めすぎですが。)
脚が長く足先が細いので見応えがあり、途中ではキトリと目を合わせる余裕も見られました。
充分にプリンシパルを支える実力があり。決して傲慢になることなく、日々の稽古を怠ることなく、上手に育ってほしいと思います。
注目のバレエダンサー・井澤 駿さんに聞く~女性だからこそ持っている美しさ

キトリの友人はダンサーとしては美味しい役です。音楽も印象的だし、要所要所で登場して見せ場も沢山です。
本日は柴山さん飯野さん。 二人とも好演でしたし、飯野さんは抜擢だと思われますが、二人無難に踊り過ぎで平凡な感じ。

町の踊り子の長田さんは際立って上手く、場の雰囲気を盛り上げました。 拍手。
今回初めてカスタネットの踊りとやらを拝見しました。 これどうなんでしょう。
メルセデスの本島さんは、立っているだけでキリッとしています。 が民族音楽を解さないgromitなので、上手いのか否かの見極めがつきません。 普通??

キューピッドは小柄というだけで踊るダンサー多い役なので、五月女さんはテクニック万全で見応えがありました。 拍手。
森の女王はなかなか難しい役ですね。 ドルネシア姫の隣で女王の貫録を見せなければなりません。 細田千晶さんは綺麗に踊り好演でしたが、それが出せたのかどうか。 

最終幕で第2ヴァリエーションの寺田亜沙子さんが的確な大きな踊りで好演。 拍手。
スペイン民族踊りの中で、まあ好きなファンダンゴの音楽に合わせて白い衣裳のダンサーが踊りますが、これはヌレエフ版が秀逸なので、・・・??? でした。
纏まりなく書きましたが、総じて米沢さんと井澤さんの二人に引っ張り上げられて、上品でコミカルな作品に仕上がり、とても楽しかったです。

ところで、ガマーシュは菅野さん。 さすがベテラン、白塗りの貴族の演技は秀逸でした。拍手。
キトリの父にしては若づくりのロレンツォの配役は誰? どこにも見当たらないのですが??


【主なキャスト】
キトリ:米沢 唯
バジル:井澤 駿
ドン・キホーテ:貝川鐵夫
サンチョ・パンサ:髙橋一輝
ガマーシュ:菅野英男

ジュアニッタ:柴山紗帆
ピッキリア:飯野萌子
エスパーダ:マイレン・トレウバエフ
街の踊り子:長田佳世
メルセデス:本島美和
ギターの踊り:堀口 純
ジプシーの頭目:小柴富久修
二人のジプシー:福田圭吾、木下嘉人
森の女王:細田千晶
キューピッド:五月女 遥
ボレロ:丸尾孝子、中家正博
第1ヴァリエーション:奥田花純
第2ヴァリエーション:寺田亜沙子

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:マーティン・イェーツ

2016/6/12 新国立劇場バレエ 『アラジン』

新国立劇場バレエ団 『アラジン』
2016年6月12日(日) 新国立劇場 14:00

2008年にデヴィッド・ビントレーがこのバレエ団に振付けた『アラジン』を、昨日初めて観て参りました。
速いストーリー展開と、キレのよい踊り満載な楽しい作品で、時間の経つのを忘れました。

アラジンを踊った奥村康祐さん。プリンシパルに昇進との発表が11日にあった直後の、新プリンシパルの熱の入った元気の良い踊りを堪能しました。 華奢で背も高くないのですが、なかなかチャーミング。
これは疲れるわなぁと思う細かい振りをよくこなし、唯さんをしっかり受け止めて好演しました。
このダンサーのシルフィードのジェームスなんか、見損なったけれど適役だっただろうな。

第22回中川鋭之助賞を受賞したばかりでもあります。

米沢唯さんはプリンセス。文句なく上手いし、これまたとてもキュート。未だ未だ踊り足らないくらい・・・。 だからなのか、小野/福田組のファーストキャストの日にはダイヤモンドというステキな踊りを踊ったようです。これ見たかったな!!
米沢さんの踊りをもっと堪能したい。 これはジュリエットまでお預けか。

この作品は一幕に、プリンセス以外は全員宝石になって登場する見どころ満載な踊りがあります。
これは2011年川村真樹さんのダイヤモンド
        ↓
第一幕 第3場・財宝の洞窟・ダイヤモンド

このダイヤモンドを昨日踊ったのは、このランクでgromit一押しの細田千晶さん。 
とてもステキでした。 この作品中、音楽が一番良いのではないでしょうか。このステキなワルツを踊れて細田さんは幸せだと思います。 米沢さんと細田さんだけですから。

このバレエ団は、プリンシパル以下の中堅どころもしっかりしているような感じ。 
しかし、なかなか名前を覚えられないのでこのところ諦めて、舞台上で目を引くダンサーをチェックします。
この場面で気になったのは、赤い衣裳のルビーの男性。 後で確認するとプリンシパルに昇格した奥村さんの後にファーストソリストに昇格した井澤駿さんでした。 丸坊主で分からなかったわ。 とてもダイナミックで好演しました。

それから、ゴールドとシルバー(小口、清水)の左側の男性の女性の扱いが上手でしたね。 高く持ち上げて一瞬手を放したり、踊りも大きくて迫力がありました。 どなたでしょう。

新国立劇場バレエ団 3分でわかる!『アラジン』

またパンフレットを買いそびれたので、詳細はバレエ団の公式サイトに書いてある程度しか分からないのですが、どうやらアラジンは中国系の青年なのか?
チャイナ服を着て登場したり、獅子舞や龍が賑やかに登場したり。 しかし、背景はアラブの町角のような・・・。

まあ、よく分かりませんが、アラジンのランプを擦るとモクモク煙と共に登場するランプの精ジーンを踊った池田武志さんも、大柄な体型を生かして存在感がありました。

プリンシパルから登録ダンサーに移行したマイレン・トレウバエフのために描かれたような役、魔術師マグリブ人を演じたのは、菅野英男さん。
『ドン・キホーテ』では、白塗りのガマーシュで目をひく演技だった菅野さんですが、
マグリブ人はどうだったのかな? こちらもトレウバエフの演技を期待してしまっていたかもしれません。

プリンセスとアラジンのテンポの速い可愛いパ・ド・ドゥが随所にありますが、何しろ初見なので忘れてしまいました。
もう一度観たいところですが、時間もないし、ロイヤルの観劇も迫ってきたので、次回にお預けとします。

これはバレエ団のオリジナルの作品だし、文字通り子どもから大人まで楽しめると思うので、2年に1回ぐらい上演すればいいと思います。 これは内緒ですが、『ホフマン物語』よりはよかったです。


【キャスト&スタッフ】
アラジン:奥村康祐
プリンセス:米沢 唯
ランプの精ジーン:池田武志
魔術師マグリブ人:菅野英男
アラジンの母:丸尾孝子
サルタン(プリンセスの父):貝川鐵夫
アラジンの友人:福田圭吾、木下嘉人
オニキスとパール:柴山紗帆、五月女 遥、盆子原美奈、福田圭吾、木下嘉人、原 健太
ゴールドとシルバー:寺井七海、仙頭由貴、小口邦明、清水裕三郎
サファイア:木村優里
ルビー:奥田花純、井澤 駿
エメラルド:玉井るい、堀口 純、林田翔平
ダイヤモンド:細田千晶

音楽:カール・デイヴィス
振付:デヴィッド・ビントレー
装置:ディック・バード
衣裳:スー・ブレイン
照明:マーク・ジョナサン
指揮: ポール・マーフィー
管弦楽: 東京フィルハーモニー交響楽団

2016/6/18 ロイヤル・バレエ 『ロミオとジュリエット』

英国ロイヤル・バレエ団 2016年日本公演 『ロミオとジュリエット』
2016年6月18日(土) 東京文化会館 13:00

サラ・ラムとムンタギロフの『ロミオとジュリエット』観て参りました。

重厚なロイヤルの舞台装置や衣裳の中を、簡素な衣裳の二人がさーっと駆けぬけた感じがしました。
二人の清楚な雰囲気がぴったりと調和して、素晴らしい世界を見せてくれたので、感動しました。

マクミランのこの傑作を、ロンドン、ミラノ、ロイヤルの来日公演、新国立劇場など9~10回は観ています。
まずプロコフィエフの音楽が素晴らしい。(特に低音がズーンと響くところが必要だと思いますが、本日は残念ながら薄かったです)

振付も複雑だったり、途中で停止したり、踊らずに表現する場面があったり、また群舞は非常に激しく、パ・ド・ドゥはあくまでも心の動きに呼応して、また、仮死状態のジュリエットをかつぎあげて踊るパ・ド・ドゥもあり、変化に富んでいて飽きることがありません。
ダンサー二人のケミストリーが反映される作品なので、毎回違った印象を受けます。

本日この作品を久し振りに見たのですが、二人の踊りに涙線が緩んでしまいました。

サラ・ラムは落ち着いたジュリエット。 丁寧にゆったりと踊りました。
ムンタギロフはその跳躍はあくまでも大きく、柔らかく、どんなステップにも回転にも揺るぎがありません。
一人で嬉しそうに、三人で楽しそうに踊り、ジュリエットをしっかりサポートしました。 大満足。

マキューシオはアクリ瑠嘉。 階級はソリストで、既にこの役を踊っていますが、今日は日本での晴れ舞台ということになるでしょう。
少し小柄ですが、踊りどころ、演技力満載のマキューシオを見事に踊りました。
父上がイタリア出身のダンサーでバレエ団を主宰しているのですね。 日本人とのハーフはルックスがとてもよい。
楽屋口で、家族とバレエ団の子供たちと一緒に嬉しそうな笑顔でした。
余談ですが、このバレエ団は男の子が沢山いるようで、こんなに沢山の男の子が来ている公演は初めて。 

同じく友人のベンヴォーリオを踊ったのは、ファースト・ソリストのジェームス・ヘイ。 また少し小柄で、アクリ瑠嘉と風貌が似ています。大きく目立つ踊りはないのですが、踊りの質が少し高いかなと感じました。好演。調べるとやはりファースト・ソリスト。
James Hay

ジュリエットの婚約者パリスを踊ったのが、プリンシパルになったばかりの平野亮一。ムンタギロフより高身長で、四角い顔立ちもなかなか。 前にも見ていますが、大柄な大雑把さがなくなりさすがと思いましたが、本日は観客の視線を浴びてかなり緊張気味に見えました。 

女性陣は、マキューシオの死を嘆くキャピュレット夫人も、ロザライン、娼婦たちも少し印象が薄いと思いましたが、どうだったのでしょう。

本日の公演は土曜のマチネ。帰りに楽屋口が人だかりなので、久しぶりに出会った友人と少々待って、生ムンタギロフを一目見てきました。 生ムンタギロフは顔が子供より小さいくらい。gromit好みのTシャツにジーンズ、リュックにキャップ。 右に左に丁寧にサインして非常にさわやか。好感がもてました。 人混みの中から「Nice performance!」と叫んでみたら、「Thank you!」と返事が返ってきました!!

【主なキャスト】
ジュリエット:サラ・ラム
ロミオ:ワディム・ムンタギロフ
マキューシオ:アクリ瑠嘉
ティボルト:トーマス・ホワイトヘッド
ベンヴォーリオ:ジェームズ・ヘイ
パリス:平野亮一
キャピュレット公:クリストファー・サンダース
キャピュレット夫人:クリスティーナ・アレスティス
エスカラス(ヴェローナ大公):ヨハネス・ステパネク
ロザライン:クレア・カルヴァート
乳母:クリステン・マクナリ―
僧ロレンス:アラステア・マリオット
モンタギュー公:アラステア・マリオット
モンタギュー夫人:オリヴィア・カウリー

ジュリエットの友人:
エリザベス・ハロッド、メーガン・グレース・ヒンキス、エンマ・マグワイア、
ヤスミン・ナグディ、ジェンマ・ピッチリ―=ゲイル、レティシア・ストック

3人の娼婦:
イツィアール・メンディザバル、カミーユ・ブラッチャー、ベアトリス・スティックス=ブルネル

マンドリン・ダンス:
ヴァレンティノ・ズッケッティ
トリスタン・ダイヤ―、ベンジャミン・エラ、ポール・ケイ、
フェルナンド・モンターニョ、マルセリーノ・サンベ

舞踏会の客、街人たち: 英国ロイヤル・バレエ団

指揮: クーン・ケッセルズ
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

2016/6/22 ロイヤル・バレエ 『ジゼル』

英国ロイヤル・バレエ団 2016年日本公演 『ジゼル』
2016年6月22日(水) 東京文化会館 19::00

22日、マリアネラ・ヌニェスとワディム・ムンタギロフの『ジゼル』を観て参りました。
忙しくてPCに向う時間がとれす。 しかし恒例により一言感想を書いて残しておきたい・・・。

ロイヤルの『ジゼル』、装置、衣裳の色合い、二人の踊り、パドシスの6人、全体の構成も短く凝縮されていて感動しました。

ムンタギロフが一緒でなかったら観ることのなかったであろうヌニェスは、今絶頂期か。 
1幕では可憐という感じではないのですが、いかにも可愛い村娘ジゼルを、溜めをいたるところに入れて踊り、バレエファンの流飲を下げました。 

支えるムンタギロフが踊ったアルブレヒトは、『観客から見るといかにも貴族に見え、ジゼルや村人からは農民であると信じ込ませないといけない簡単ではない役だ』そうで、。 花マル及第点のアルブレヒト。

最近はパンフレットを買わないようにしているgromitですが、終演後ついに買ってしまいました。
ここで、この版を振り付けたピーター・ライトが、上記のアルブレヒトの役柄について等々興味深いことをインタビューに答えて語っています。

gromitが『ジゼル』を見ると感じるのは、アルブレヒトの婚約者であるバチルドが婚約者というよりは、母親か若い叔母さんに見えてしまって信ぴょう性に欠けるという点です。
ライト 『観客からは、アルブレヒトがジゼルと一緒にいたいと思うことに信ぴょう性を持たせるのは大切です。』 
この日のバチルドは、冷たい階級社会にのみ生きざるをえない硬い表情が上手く、ジゼルとのコントラストを際立てました。 
クーランド公はギャリー・エイビス。 演技は上手いけれどちょっと粗っぽいか。 

村人6人は中央が崔・アレクダンダー・キャンベル、脇の二組みはフランチェスカ・ヘイワード、ヤスミン・ナグディ、マルセリーノ・サンべ、アクリ・瑠嘉。 キャンベルとヘイワードは、日本人二人と共に来シーズンよりプリンシパルに昇進するという発表がされたばかり。

『ジゼル』の中でも、特に軽快で楽しい音楽のこの場面の踊りは(パンフレットによると、ここの音楽はアドルフ・アダンの作曲ではないそうです。)版によって人数も振付も異なっていますが、この版は6人の踊り。
特に先日急遽ジュリエットを踊ったというフランチェスカ・ヘイワードと、18日マキューシオを踊ったアクリ・瑠嘉の若さ溢れる踊りが目を惹きました。 ヘイワードとムンタギロフの『ロミオとジュリエット』はそのうち見てみたい。
また、ヤスミン・ナグディも注目されているダンサーなので、見られてよかったです。 

1幕は村人や貴族が沢山登場して賑やかさを強調し、2幕の静かな超自然な世界との差異を際立たせていますが、1幕には日本も加えて大勢の人々が演技をしていました。 こういうところの演技が上手いですね。(しかし、日本人は動きですぐ分かります)

ムンタギロフは相手によって踊りの濃淡を変えるようで、明らかに新国立劇場で踊る時よりはヌニェスに合わせて溌剌としていました。 

特筆すべきは、2幕の最後で踊り疲れたアルブレヒトが最後にみせた、アントルシャ・シスの高さと脚の打ち合わせのゆっくりと正確な様。
余り高く跳び上がるものだから、音楽がそれに合わせてゆっくりになってしまったほど。
これこそアルブレヒト!!  素晴らしくて大満足しました。
この版の最後は、ジゼルが投げていった小さい白い花をアルブレヒトが拾い上げて、しっかりと胸に抱いて終わります。 良い幕切れでした。

この日会場で米沢唯さんを見かけました。 ヌニェスのジゼルに触発されるところあったでしょうか?
ムンタギロフとの『ロミオとジュリエット』が待ち遠しい。

【主なキャストなど】

ジゼル:マリアネラ・ヌニェス
アルブレヒト:ワディム・ムンタギロフ
ヒラリオン(森番):ベネット・ガートサイド

第1幕
ウィルフリード(アルブレヒトの従者):ヨハネス・ステパネク
ベルタ(ジセルの母): エリザベス・マクゴリアン
クールラント公:ギャリ―・エイヴィス
バチルド(その令嬢): クリスティーナ・アレスティス
狩りのリーダー:アラステア・マリオット
パ・ド・シス:
崔 由姫、アレクサンダー・キャンベル
フランチェスカ・ヘイワード、マルセリーノ・サンベ
ヤスミン・ナグディ、アクリ瑠嘉
村人、廷臣:英国ロイヤル・バレエ団

第2幕
ミルタ(ウィリの女王):イツィアール・メンディザバル
モイナ(ミルタのお付き):オリヴィア・カウリー
ズルマ(ミルタのお付き):ベアトリス・スティックス=ブルネル
ウィリたち: 英国ロイヤル・バレエ団

指揮: クーン・ケッセルズ
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


FC2Ad