Ballet Square

鑑賞したバレエの感想など書き綴ります。

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2/17 新国立劇場バレエ団「ラ・バヤデール」

新国立劇場バレエ団「ラ・バヤデール」
2015年2月17日(水) 新国立劇場 19:00開演

小雨の中、ムンタギロフのソロルを観て参りました。
ムンタギロフは、いとも簡単に大きく跳び、しなやかに反り、軸は全くぶれず、サポートも万全で、二人の女性軍をよく支えました。bravo!
小野さんはニキヤにぴったりの優しいダンサー。しかし内に秘めている芯の強さも表現して素晴らしかったし、ガムザッティの米沢さんは、貴族の娘の気位の高さをよく表現し、婚約式でのグラン・パ・ド・ドゥでは明るく踊りました。
この三人は、テクニックに全くゆるぎがないので本当に気持ちがいいです。 bravi!!

本日は2階の中央の席。従ってダンサーの細かい表情などは見えませんでしたが、32人のダンサーがスロープを下りてくる影の王国は良く見えました。 

加えてこのプロダクションは、衣装の色合いや素材そして装置もとても良いのですね・・・・・。

宵も更けたので一言だけ。

2階席は客観的に見るのには適していますが、もう少し近くで観たい。
19日は1階でじっくり観るつもりです。


【主なキャスト】
ニキヤ: 小野絢子
ソロル:  ワディム・ムンタギロフ
ガムザッティ: 米沢唯
ハイブラーミン(大僧正):: マイレン・トレウバエフ
ラジャー(王侯): 貝川鐡夫
マグダヴェヤ: 福田圭吾
アイヤ: 今村美由起
黄金の神像: 八幡顕光
壺の踊り: 寺田亜沙子
第一バリエーション: 寺田亜沙子
第二バリエーション: 堀口純
第三バリエーション: 細田千晶

振付: マリウス・プティパ
演出・改訂振付: 牧阿佐美
音楽: レオン・ミンクス
編曲: ジョン・ランチベリー
照明: 磯野睦
無頼装置: 森岡肇
指揮: アレクセイ・バクラン


管弦楽: 東京交響楽団
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2/19 新国立劇場バレエ『ラ・バヤデール』

新国立劇場バレエ団「ラ・バヤデール」
2015年2月19日(木) 新国立劇場 14:00開演

ワディム・ムンタギロフ、小野絢子さん、米沢唯さんの「ラ・バヤデール」を観て参りました。
1F前方中央の優良席。 買った時のことを忘れましたが、会員でもないのによくこんな席が買えたこと。
本日は、1Fの後ろよりサイドから、2F、3F、4Fを埋めつくす私立女子中学生と一緒に観賞することになりましたが、休憩中はともかく全く問題ありませんでした。若い時にこんな良い舞台を見られてよい経験になったと思います。
将来の観客を増やすためにも大切ですね。
どうやって席を決めたのか学生に尋ねてみたところ、抽選だそうです。何でも公平にする日本らしいやり方ですが、同じクラスの人同士でなく、個人的に座って一人で鑑賞するのはいいことですね。

さて、本日もこの三人は、初日と同じように素晴らしい踊りを繰り広げました。
この牧阿佐美版「ラ・バヤデール」はとてもすっきりしていて現代的。
間近で見ると、衣裳や装置の色合いや意匠がとても優れています。
特に婚約式でのニキヤの青い服は印象的。
ミンクスの音楽も素晴らしいですよ。ハープやヴァイオリンのソロがニキヤの踊りに色を添えました。

そしてムンタギロフに支えられる小野さんと米沢さんはテクニックは抜群、その表現力も優れていました。
小野さんにニキヤははまり役です。

この「ラ・バヤデール」は、極めて日本人向きの作品だなと感じています。
抑制された古典的なテクニック。一糸乱れぬゆっくりとした群舞。エキゾチックな東洋の寺院の舞姫と勇壮な戦士の恋等・・・。
+ムンタギロフで海外公演をしても拍手喝采だと思いますね・・・

ムンタギロフは顔が小さく15等身ほどあるのではないでしょうか。ガムザッティとニキヤを美しく支えながら、踊りどころ満載ですが、いとも簡単に踊りきってしまいました。
日本の男性ダンサーは刺激を受けているのでしょうか??受けてほしいですね。
言っては何ですが、ここで上手くないソロルだったらどういうことになるのか? 小野、米沢の力で作品としては成立するのかしないのか。
gromitは米沢さんのニキヤの日も観たいのですが、ちょっと無理のようです。

カーテンコールでのムンタギロフはとても満足そうな笑みを浮かべて、長く長~く頭を下げていました。
本日上の階で若い人が鑑賞していることは知っているでしょう。 上の方を見上げて頭を下げる。
gromitは最近あまりバレエを観なくなりましたが、今週はとてもとても満足しました。

********************
今公演のパンフレットを購入しています。この中にムンタギロフのロングインタビューが載っていました。
それを簡単に紹介すると、
三回目(ダリア・クリメントヴァとの『ジゼル『、前回の『眠れる森の美女』)の新国立との共演により、心地よく踊れる大切な場所になりつつある。 『ラ・バヤデール』はダンスール・ノーブルと違い、勇猛果敢な戦士としての高いジャンプ、力強さ、ニキヤへの愛を表現するのは容易ではない。沢山のビデオ、特にロシアのダンサーのを見てインスピレーションを受けた。あとはたくさんの稽古と、時間をかけた役作りの中で役を作り上げていくのがすべて。

英国スタイルとロシアスタイルについても興味深いことを語っています。

また、ダリア・クリメントヴァと共に、日本の子供や若いダンサーにパ・ド・ドゥにおける表現やサポートのし合い方などの経験を伝えることの出来るマスター・クラスを、東京で主宰したいというアイデアを持っているそうです。

バレエは特異な芸術で、誰もが親しむとは言い難いジャンルかもしれないが、日本での温かい拍手はそれだけで励まされ、幸せな気分で満たされる。世界各国を回っているが、こういう観客は他にいないし、とても大切な存在だ。

*******************
gromitは初日にこれを読んでいたので、今日も大きな拍手を送りました。
ダンサーはいろいろな国で踊り、社交辞令は欠かさないはずですが、ムンタギロフの踊りやカーテンコールでの所作を見ているとあながち社交辞令だけではないように見受けます。

また、奇跡的なダリア・クリメントヴァとのパートナーシップが上手くいったのは、お互いが大国の出身でなかったと前に語っていたのを思い出します。 すなわちクリメントバはチェコのプラハ、ムンタギロフはロシアのチェリャビンスク出身であったことも、英国でのパートナーシップが上手くいったことに上げていたのです。
そういう意味で言えば、日本はバレエ界の中では小国です。何がしか二人の薫陶を受け入れたいですね。


4/25 新国立劇場バレエ 「こうもり」

新国立劇場バレエ団「こうもり」
2015年4月25日(土) 新国立劇場 13:00開演

ワディム・ムンタギロフの相手役を「眠れる森の美女」と「ラ・バヤデール」で務め、そのテクニックの高さと音楽性の素晴らしさに仰天させられた米沢唯さんが、これらの古典ではなく、ローラン・プティの垢ぬけた「こうもり」デビューと知り、どう踊るのか確かめたくて本日見て参りました。

この「こうもり」の公演は5回の内、明日の湯川麻美子さんの引退公演と小野絢子×ABTのエルマン・コルネホの公演が2回、米沢さんの公演は本日たった1回しかありません。
何時間もかけて覚えた振り付けを披露するのが、たったの2時間だけというのもどうなんでしょう。
次に披露出来るのは3年後か??

いずれにしても米沢唯さんのベラはとてもステキでした。知的で趣味が劇場鑑賞とのこと。よく考えられています。
このダンサーはテクニックでミスをすることが全くないのです。
プティは生前自分の作品を踊るダンサーを選んだと聞いています。特におみ脚の美しい実の妻ジジ・ジャンメール、マチュー・ガニオのママであるドミニク・カルフーニ、アレッサンドラ・フェリなどが有名です。
現在ではプティの片腕だったルイジ・ボニーノが選んでいるのでしょうか??
それにしても、米沢さんはスタイルが日本人ダンサーとしては抜群で、そのおみ脚は必ずやプティのお眼鏡にもかなったことでしょう。 

倦怠期を迎えて家庭に縛られたくないヨハンがこうもりの羽をつけて夜空に飛んで行った先は、舞踏会ならぬ「Maxim de Paris」。 
そこで出会った謎の女はハンガリーの美女か? ヨハンは美女に想いを寄せついに周囲を混乱に陥れ警察沙汰になり、監獄に入れられてしまう。 そこへ全身ピンク色のタイツ姿の美女が現れ幻想的なパ・ド・ドゥ。 実は美女は友人のウルリックに入れ知恵されたベラだったのです。ベラはヨハンのこうもりの羽をハサミで切って掘り投げる。
現実世界に戻ったヨハンをベラ踊りで励まし、めでたし、めでたし・・・。

米沢さんは5人の子持ちの妻役をコミカルによく演じ、舞踏会の黒と赤のビスチュと美しいおみ脚での踊りも強いテクニックで非常に素晴らしく踊りました。
また音楽性に優れているので踊りに余裕があり、キレがとてもよいのですね。 そこが見ていて爽快な気分になる理由。
デビューとしてはとてもよい出来映え。 また次の機会により豊かな表現が出来るようになるでしょう。

お相手の菅野さんは、おじさん然としているので倦怠期の夫役には適役ですし、既に前に踊っているらしいので、初役米沢さんの相手としてはこれも適役で、安定感はありました。
しかし、ヨハンの踊りも前後左右に動く長い脚とそのつま先の美しさが強調されるものが多く、いかにもその脚の長さが10センチ長ければ・・・と思わずにはいられませんでした。 そしてこの二人の身長差からすると、米沢さんを支えたり持ち上げたりする体力が少し足りなかったのではないでしょうか。
米沢さんの踊りに全く感化されずに平凡に終わった印象。

ウルリック役の八幡さんは、この手の役にはうってつけのダンサーだとは思いますが、ちょっと大袈裟。 ルイジ・ボニーノの何気におどけた踊りにはほど遠い。 しかし、まあ無難に好演しました。
客席に身内と思われるブラボー隊がいて激しく讃えるが、却って興ざめ。

カフェのギャルソンとチャルダッシュを踊るマイレン・トレウバエフが流石に場を引き締め、チャルダッシュのもう一人に若いダンサー(池田武志)が抜擢されていました。 チャルダッシュの堀口純、丸尾孝子さんがこの若者を引き立てつつ好演。

米沢さんは好演したのですが、相手をムンタギロフが踊ったら拍手が止まなかっただろうと思いました。

劇場のホワイエに、新国立劇場「クラブ・ジ・アトレ」の会報誌のインタビュー記事が。 
これに依ると、ムンタギロフは「眠れる森の美女」で共演した米沢唯さんについて、パワフルで実力のあるダンサーで、パワーをもらった。イキが合い、稽古も充分に出来たというようなことを語っていました。 これについては、「ラ・バヤデール」が証明しています。
「白鳥の湖」がますます楽しみになってきました。

<主なキャスト>
ベラ: 米沢 唯
ヨハン: 菅野英男
ウルリック: 八幡顕光
メイド: 今村美由紀
ギャルソン: マイレン・トレウバエフ、奥村康祐、福田圭吾
フレンチカンカン: 堀口純、玉井るい、中田実里、益田裕子 (内3人)(キャスト表に本日のキャストがない)
チゃルダッシュ: マイレン・トレウバエフ、池田武志、堀口純、丸尾孝子
           寺田亜沙子、奥田花純、柴山沙帆、細田千晶、飯野萌子(内4人)
警察署長: 輪島拓也

東京フィルハーモニー交響楽団
指揮: アレッサンドロ・フェラーリ

2006年のフェリの「こうもり」

6/10 新国立劇場バレエ『白鳥の湖』

新国立劇場バレエ団 『白鳥の湖』
2015年6月10日(水) 新国立劇場 19:00開演

米沢唯さんとムンタギロフの 『白鳥の湖』を見て参りました。
全体的にハイレベルな公演。 特に第2幕のオデットと王子の出会いの場面が非常に繊細に描かれていて素晴らしかったです。
ムタギロフと米沢さんの並びも美しいし、二人の踊りは正確で音楽性に富んでいるし、言う事なし。
湖畔の白鳥の群れの中にオデットを見つけて近寄る王子に、初めは怯えながらも少しずつ惹かれていくオデットを米沢さんが見事に演じました。
白鳥達の群れも揃っていてとても美しかったです。

ムタギロフは勿論長い手足を存分に長く延ばし、踊りは完璧。 よく跳び、よく回り、何かそれが当然のように思えてしまう今日この頃です。

そう言えば、本日はTVカメラが1Fに3台、2Fに1台(しか確認できず)入っており、6/28(日)の深夜(6/29 0時~4時) NHKBSのプレミアムシアターで放映するというお知らせが貼ってありました。 シルビアも放映するようです。
まだサイトには載っていないようですが。

第3幕の舞踏会では、冒頭の花嫁候補の6人の踊りはとても良かったのですが、民族舞踊の踊りが単調でとても長い。 
各国の衣裳も何となく踊りにくそうで似ているし・・・。特にロシアの踊りを一人のダンサーが踊りますがこれも長い。
民族舞踊を苦手としているので、ここはしばし休憩。

さてオディールの登場です。 ここのグラン・パ・ド・ドゥを二人は難なくクリアしてしまったので、ちと物足りない感じ。
もう少しオディールは悪女らしさが必要なのかもしれないですね。
後半でまさにオデットの様な振舞いをしたところがあって、あれはオディールがオデットを真似て王子の気を引こうというつもりだったのかと思わせましたが、どうだったのでしょう。
しかし、32回転のフェッテは、1回と3回、4回も一度あったかな? 取り交ぜて、すべて1回転分の音楽にしっかり入っていたので、大変に気持ち良い。 これも米沢さんは難なくクリア。 そばでムンタギロフも安定した回転を繰り返す。

第4幕では白鳥に黒鳥が混ざっていてとても美しいです。 しかし、いつも感じるのですが、これまでに比べてこの幕はとても短い上に、ロットバルトとの闘いが淡泊なので、急にロットバルトが負けてしまいます。え!もうやられちゃったの?という感じで、呪いが解けるという設定に説得力がありません。照明が明るくなってきてやっと分かるかな。

二人ばかり見ていましたが、他に特に気がついたのは、第1幕のパ・ド・トロワ の三人が好演しました。 女性の背の高い方はどなたでしょうか。 男性は池田武志さん。 『こうもり』のチャルダッシュで活躍したダンサーですが、この前より踊りが大きく、柔らかくなっていたのでびっくり。特に手を大きく使うところが気に入りました。 ムンタギロフ効果か? 成長著しい。

第4幕の白鳥の群舞で堀口さんと本島さんが踊りますが、さすがに本島さんは美しく目立ちました。 
本島さんは今回は白鳥を踊らすにスペインを3回踊りますが、この場面で登場とは・・・。
プリンシパルが群舞にいたり、また、女性ダンサーが皆高身長になってきているので、『ラ・バヤデール』やこの『白鳥の湖』の群舞は見事なのですが、何しろトウシューズを履くと20センチは高くなるので、かなりの迫力に感じました。
最終幕では白鳥の群れにオデットが隠されている場面が多いのですが、か細い米沢さんはどこ? そういう設定なのかもしれませんが、白鳥達が大きいです。これでいいのかな~。

昨夜書き終えるはずでしたが、途中で睡魔に襲われて今朝続きを書いたため、印象はやはり薄れました。
実はもう一度見に行く予定なので、疑問などじっくり見て参ります。


キャストなどはつづきで ↓
【続きを読む】

6/13M 新国立劇場バレエ『白鳥の湖』

新国立劇場バレエ団 『白鳥の湖』
2015年6月13日(土) 新国立劇場 14:00開演

2回目の鑑賞をして参りました。 
本日も米沢・ムンタギロフ組は絶好調(?)。 実は初日の方が32回転が音楽により合っていたかも・・・とgromit的には感じたのですが。 日本人お得意の白鳥の群舞も美しかったです。
本日もカメラが入っていて、幕間にカメラの後ろを通ったので、お兄さんに「初日に完璧なのを撮ってあるので、今日は安心でしょう?」と尋ねたところ、今日が本番で初日はリハーサルだということでした。
カメラの横には極々簡単な絵コンテというようなものが置いてあり、 ナポリ姫 ブルー といったことが書いてありました。


さてムンタギロフですが、今日も軽々と踊りを決めました。 そう言えば今回ヘアースタイルが前と少し違うようです。 まあ何でもOKですが。
『ラ・バヤデール』の折のパンフレットに依ると、”ムタギロフはロシアと英国のバレエ団でスタイルの異なったバレエを学んできた。ロイヤルバレエスクールに入った時には、スタイルも違うし、言葉もバレエ学校のやり方も違うので、1年目は3、4番目のグループに入れられた。とにかく必死で時間をかけて重要なコンビネーションを覚えた。今では感謝している。 ・・・優れたダンサーになるには様々なスタイルを身につけておかねばならず、それがダンサーの武器になる” と語っています。

何が言いたいかと言うと、ムタギロフが技の前に準備をゆっくり大きくとっていたことがとても印象的だったのです。
早い回転の前にもゆったりと準備をして、基本に忠実に丁寧に踊っているように見えました。 これはロシア式なのでしょうか。 これが安定に繋がるのかな~。 

米沢唯さんは技術が盤石で安定しており、加えて非常に音楽性があります。 今日もオデットが繊細でその表現が秀逸でした。めったに『白鳥の湖』を見ないので、今更ながら、ええ~っ! こんな感じなのと発見が沢山ありました。
他のダンサーと見比べたい感じ。

例えば、白鳥が足先を細かく打って、王子に支えられながらまずゆっくり1回転、また足先を震わせて2回転、次はよりゆっくり3回転するところありますよね。 (いつまえでたってもバレエの言語を覚えようとしない・・・)
あそこで、足先を細かく打つのが、通常は回転に入ることを優先するために途中でおざなりになりがち。 それがいつも気に入らないのですが、米沢さんは、足先の動きは音楽のリズム通り、そして、回転に入るまでしっかりと打っていて、見ていて心地よい。
またゆっくりな所はよりゆっくりと、早い動きはより早く、緩急をはっきりつけていて、指揮者と相談の上なのかなと感じました。
それも鑑賞者としては嬉しい快感です。

表現で言えば、王子と出会った最初のうちは、追いかけられていて心が開いていないが、途中ちょっと王子の方に自分から寄っていってからは、すっかり身も心も王子に委ねているというところがしっかり伝わりました。

本日はサイドですが前方の席だったので、ムンタギロフがどのように相方を支えているのかもじっくり見ましたが、男性ダンサーは大変ですね、いかに美しく女性を踊らせるかに腐心し、要所要所では一緒に手足を伸ばしてポーズをとり、くるくる回し、高く高く持ち上げ・・・。 二人は今回で3回目の共演になります。 やはりこれだけの作品になると、共演者同士の理解も必要だと感じた次第です。

纏まりがありませんが、一言で言えば、オデットと王子の踊りにいたく感動したのです。

今日も1幕のパ・ド・トロワはとてもよかったですね。 池田武志さんが腕を大きく使い、大きい跳躍の後ろ脚が高く上がるところはムンタギロフ並み。 絶対にムンタギロフに感化されている・・・。
柴山さんと細田さんも好演。 gromitは細田さんが好みで、今日お名前を確認。 大きい4羽でも他の場面でも確認出来ました。

スペインの本島、堀口。 やはり4幕の2羽の白鳥での本島、堀口さんが目を惹きました。

民族舞踊は苦手としているところですが、最後のマズルカの高身長の男女8人が上手い。
誰なのかと帰宅して前のパンフをみたところ、さすがにファースト・アーティストのダンサー方なのですね。
とても好演しました。

新国立バレエ団はビントレー以前に見た時は、ダンサーの技量は低かったと思います。 特に男性はアントルシャ・カトル(両足で上に飛び上がり、両足を2回打って下に戻る。この時覚えた)すら出来ない人が多かったし、当時茶髪が流行っていて品がなかった。 それにがっかりしてそれ以降ビントレーの頃は見なかったのです。

その間に小野さんや米沢さんがビントレーに技術を認められ、ダンサーの格付けも当時は訳の分からないものでしたが、今はすっきりとして飛躍的にバレエ団として成長したように思います。(偉そうですが・・・)

ムンタギロフはこの夏、日本でますます大活躍します。 gromitはお財布の底に穴があいてしまって、全部の公演に行かれそうにありません。 悩まし・・・。

さてDVDプレイヤーが故障しているので、誰かに録画を頼まなければ。

8/4 第14回 世界バレエフェスティバル Aプロ (1)

昨夜見て参りました、世界バレエフェスティバル。
ちょっと旬を超えたダンサーが多かったし、19演目中女性がチュチュを着たものが半数で、バレエ初歩としてはちょっと現代風が多かったかな~というところ。 また、オーケストラでなくピアノ伴奏が3曲とバラエティに富んだプログラムでした。
一言ずつ書いておきます。

第14回世界バレエフェスティバル  <プログラムA> 
8月4日(火)18:00開演  東京文化会館

■第 1 部■ 18:00~19:10

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
ヤーナ・サレンコ スティーヴン・マックレー

ガラ公演の最初に踊るのは会場も白けているし結構ハードだと思いますが、この二人の軽快で強いテクニックが場を盛り上げました。

「3 つのグノシエンヌ」
振付:ハンス・ファン・マーネン/音楽:エリック・サティ
マリア・アイシュヴァルト マライン・ラドメーカー

今回このネーザーランド・ダンス・シアターの振付家であったハンス・ファン・マーネンの作品が2つあります。 gromitはこの人の作品は結構好みです。 ヨーロッパでは特に好まれるようで、youtubeで沢山見ることができますし、ロパートキナもこの作品を踊っています。 それに比べると、??でした。 ルシア・ラカッラで見たい作品。

「お嬢さんとならず者」
振付:コンスタンティン・ボヤルスキー/音楽:ドミートリイ・ショスタコーヴィチ
アシュレイ・ボーダー イーゴリ・ゼレンスキー

NYCBのアシュレィ・ボーダーを初めて見ました。 このダンサーはAプロのみの参加だったのですから、バランシンを踊ってもらったらよかたのでは? 相手がゼレンスキーでは財団から許可がでなかったのかなと勝手に推測。 この作品では持ち味を発揮できなかったのではないでしょうか。 ゼレンスキーのならず者おじさん味は堪能出来ましたが・・・。

「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
タマラ・ロホ アルバン・レンドルフ

レンドルフは意外に小柄。 小柄で足の強い強靭なテクニックの持ち主の二人が、長いバランスやフェッテで会場を熱くしました。 いつもながらロホはお見事。

「フェアウェル・ワルツ」
振付:パトリック・ド・バナ/音楽:フレデリック・ショパン、ウラジーミル・マルティノフ
イザベル・ゲラン マニュエル・ルグリ

随分前にオペラ座をやめた二人が復活です。 つい最近も北京でこの作品を踊っています。
プログラムによると、この二人にバナが振付け、2014年8月上海で初演。アニエス・ルテステュが衣裳を手掛けたとあります。 衣裳といっても衣裳ほどのものでもなく、踊りも大人の感じは伝わりましたが、こういう極最近の作品の評価は難しい。
しかしルグリ命の観客は喜んでいたようです。

■第 2 部■ 19:20~20:20

「アザー・ダンス」
振付:ジェローム・ロビンズ/音楽:フレデリック・ショパン
アマンディーヌ・アルビッソン マチュー・ガニオ

最近パリ・オペラ座バレエのエトワールになった一人。 オーレリ・デュポン一押しで、自分に雰囲気が似ていると語っていたダンサー。
見るのを楽しみにしていました。 確かに優しく内性的な感じで、遠目にはオーレリ・デュポンに似ています。
この作品をオーレリが踊ったのを見たことがありますが、それはそれは優しくステキに踊りました。 
アルビッソンは今ひとつ修行が必要かな。 そして、キラキラした作品をどう踊るのか見てみたいところ。


「マンフレッド」
振付:ルドルフ・ヌレエフ/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
マチアス・エイマン

相手役が来られなくなって急遽一人で踊ることになりました。
ヌレエフの作品ということで、なかなか難しそうですが綺麗に踊りました。

「ジゼル」
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー/音楽:アドルフ・アダン
サラ・ラム ワディム・ムンタギロフ

背景が森の中に変わっています。 本日gromit的には一番見たい演目。
サラ・ラムがとても繊細に美しくジゼルを好演しました。 ムンタギロフに言わせると、サラ・ラムはとても軽いんだそうです。
なので、精霊のようにふわふわとジゼルは舞台中を舞いました。
グランド・パ・ド・ドゥなので、二人の見せ場も沢山あり満足です。

NBSから紹介のあったDance Europe 日本語版にも、ムンタギロフの話題は沢山。
その中から、

かつて僕の先生が、「観客に踊りの難しさを悟られないように、ダンサーの身体の内側はマシンのようで、見た目は肖像画のようでなくてはならない」と話してくれたものです。



「ライモンダ」より第 3 幕のパ・ド・ドゥ
振付:ユーリー・グリゴローヴィチ(プティパに基づく)/音楽:アレクサンドル・グラズノフ
マリーヤ・アレクサンドロワ ウラディスラフ・ラントラートフ

gromitはアレクサンドロワのファンでもあり、ラントラートフが細身なのに意外に力持ちでアレクサンドロワを軽々と持ち上げることも知っています。また、『ライモンダ』はストーリーはさておき、グラズノフの音楽はひとつひとつがとてもバレエらしく可愛くお気に入り。
とあって、この演目もとても楽しみました。 余り見ない青を基調として衣裳もなかなかで、ランロラートフはマントが踊りずらそうでしたが、アレクサンドロワ持ち前の明るさと力強い踊りでburavo!! でした。

続きは次回に。

8/4 第14回世界バレエフェスティバル  <Aプロ> (2)

第14回世界バレエフェスティバル  <プログラムA> (2)
8月4日(火)18:00開演  東京文化会館

続き、後半です。
最近亡くなったマイヤ・プリセツカヤを追悼するための『瀕死の白鳥』の映像が映しだされました。
■第 3 部■ 20:30~21:25

失われた純情 「いにしえの祭り」
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:リヒャルト・シュトラウス
アンナ・ラウデール エドウィン・レヴァツォフ 
シルヴィア・アッツォーニ アレクサンドル・リアブコ

長かった。 背景の宴会用のテーブルが片付けられていく・・・。

「シンデレラ」
振付:フレデリック・アシュトン/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー

ロイヤルを出たこの二人にアシュトンの『シンデレラ』を踊る許可がよく出たと勝手に思いましたが、もう余り見られないと思われるコジョカルの『シンデレラ』。 プロコフィエフの音楽が素晴らしい。 短かったけれど、コジョカルがキラキラと輝いていました。

「オールド・マン・アンド・ミー」
振付:ハンス・ファン・マーネン/音楽:J.J.ケイル、イーゴリ・ストラヴィンスキー、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
ディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ

ハンス・ファン・マーネンのこの作品を、ヴィシニョーワとマラーホフがコミカルに見せてくれました。
オールド・マンのマラーホフとそれを挑発するヴィシニョーワがとても上手く、非常に面白かったし、次はどういう展開になるのかという期待感の中で見られた作品。 流石の二人ですね。
ヴィシニョーワはとても魅力的なダンサー。

「パリの炎」
振付:ワシリー・ワイノーネン/音楽:ボリス・アサフィエフ
ヤーナ・サレンコ ダニール・シムキン

シムキンの相手役降板のため、サレンコはこの日2回目の登場。 
強いテクニックの二人に拍手喝采でした。

■第 4 部■ 21:35~22:30

「白鳥の湖」第 2 幕より
振付:レフ・イワーノフ/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
ウリヤーナ・ロパートキナ ダニーラ・コルスンツェフ

ロパートキナは女性ダンサーの中で群をぬいて背が高く、従ってお御足が長~く、その太さが一般人の腕くらいしかありません。
美しいお御足の人離れしたスタイルと静謐なオーラで白鳥を踊りました。 コルスンツェフは大きい、ただひたすらに支えました。
しかし、ロパートキナの『3つのグノシエンヌ』など見てみたいです。

「トゥギャザー・アローン」
振付:バンジャマン・ミルピエ/音楽:フィリップ・グラス
オレリー・デュポン エルヴェ・モロー

白いタンクトップとジーンズの二人が、パリ・オペラ座バレエの芸術監督ミルピエの振付で踊りますが、ピアノ曲は良いのですが、何だか長い。 エルヴェ・モローはまた怪我をしていたのですね。 このくらいが良かったのかな?
Aurélie Dupont et Hervé Moreau au Grand échiquier : "Together alone" Benjamin Millepied

「オネーギン」より第 1 幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
アリシア・アマトリアン フリーデマン・フォーゲル

フォーゲルがすっかり大人のオネーギンの雰囲気を醸し出していてびっくり。 アリシア・アマトリアンは全身を使って表現していて名役者。 秋のシュッツトガルト・バレエの公演を見るつもりはなかったけれど、まんまと宣伝効果に乗ってしまって、アマトリアンのタチアーナとフォーゲルの『オネーギン』は見たいという気にさせました。

「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ/音楽:レオン・ミンクス
ヴィエングセイ・ヴァルデス オシール・グネーオ

ヴァルデスはとてもキュートで、強靭なテクニック。 何回もバランスを長く~保ち、自分でも「あら~まだ出来るわ! こんなに長く出来ちゃったわ!!」とばかりにニコッと笑う。 開く時によく音の出る何やらステキな赤い扇子をとても効果的に開いたり閉じたりも印象的でした。
お相手のグネーオもキューバ出身で、小柄で身体能力が優れていてとてもよく回れます。 ヴァルデスを高くほり投げそのままフィシュダイブという場面もあり、観客から拍手の嵐。 お祭りのとりを飾るに相応しい二人でした。

女性ダンサーのアルファベット順にペアが登場してレベランスをするお決まりのフィナーレ。 左端のアレクサンドロワがおどけていて、 中央右側のロパートキナが一人気高くて、何か笑えました。


指揮:  ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス
演奏:  東京フィルハーモーニー交響楽団
ピアノ: フレデリック・ヴァイセ=クニッテル

8/13 第14回世界バレエフェスティバル  <プログラムB> 

今回のバレエフェスティバルの一般的な評価はどうなのでしょうか。
gromit的には現代的作品に偏っていたのではないかと思います。 それはバレエの高度な技術は余り問われないことを意味していたのではないでしょうか。 やはりどう見てもダンサーの年齢は高く、チュチュ姿は少なく、そしてバランシンなどの華やかで音楽性に富む作品も少なかった(Aプロのみ)ので華やかさと盛り上がりにも欠けていました。

偶然、Bプログラムにはgromitの知人がオーケストラピットに入ることになりました。 その関係でバレエの初歩の方が見ることになったのですが、内容がつかめない作品が多く、値段の割にフェスティバルと言ってもただ楽しく見るにはちょっとつらかったのでないでしょうか。

そんな訳でしっかり辛口です。

第14回世界バレエフェスティバル  <プログラムB> 
8月13日(土)18:00開演  会場:東京文化会館

■第 1 部■ 18:00~18:55

「ディアナとアクテオン」
振付:アグリッピーナ・ワガノワ/音楽:チェーザレ・プーニ
ヴィエングセイ・ヴァルデス オシール・グネーオ

2006年第11回バレエフェスでもこのヴァルデスは「ディアナとアクテオン」を踊っています。 記憶はないのですが、ブログの良いところは奥の方に拙いながら感想が書いてあること。 テクニックのあるヴァルデスですが少し重い感じもし、そこは力があるので何としても踊り切るという実力も感じました。 しかし余裕の笑顔が会場を盛り上げます。 オシール・グネーオは小柄ながらテクニシャンでで、そしてキビキビと若さに溢れています。

「シナトラ組曲」より"ワン・フォー・マイ・ベイビー"
振付:トワイラ・サープ/音楽:フランク・シナトラ
イーゴリ・ゼレンスキー

これが、バレエフェスティバルの演目? 

「ペール・ギュント」
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:アルフレット・シュニトケ
アンナ・ラウデール エドウィン・レヴァツォフ

内容も分からない作品の一場面を取り出されてもよく分かりません。 ノイマイヤー独自の宗教的、哲学的な思い入れがあるのでしょうか。 踊りも何故そういうふうになるの?複雑にしずぎでしょう・・・、と芸術を解さないgromitは思いました。
ハンブルグ・バレエの二人のプリンシパルダンサーも地味。

「ライモンダ」より 幻想のアダージオ
振付:マリウス・プティパ/音楽:アレクサンドル・グラズノフ
ウリヤーナ・ロパートキナ ダニーラ・コルスンツェフ

衣裳が素晴らしくロパートキナに似合っていて美しかったです。 ごゆっくりなアダージオだけでなくてもっと踊ってほしいのは無理なリクエスト?
コルスンツェフは今回は支え役に徹しましたね。 

「椿姫」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:フレデリック・ショパン
マリア・アイシュヴァルト アレクサンドル・リアブコ

マライン・ラドメーカー急遽降板につき、ハンブルグ・バレエのリアブコが助っ人としてここにも登場。非常に情熱的なアルマンでした。アイシュバルトを苦手としているので、二人のにわかペアがそんなによかったのかよく分かりませんでした。
日本人がアイシュバルトをそんなに好きだったの??

■第 2 部■ 19:10~20:10

「眠れる森の美女」
振付:ルドルフ・ヌレエフ/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
リュドミラ・コノヴァロワ マチアス・エイマン

ミりアム・ウルド=ブラーム降板につき急遽恐らくルグリの肝入りでウィーン国立バレエから呼ばれた女性ダンサーが登場。 衣裳が良く似合って美く、極普通にオーロラを踊りましたが、ちょっと音楽より遅く重い感じ。 当然マチアス・エイマンは好演しました。
ウルド=ブラームを初見できると思っていたのに残念です。

「ノー・マンズ・ランド」
振付:リアム・スカーレット/音楽:フランツ・リスト
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー

これ前に見ています。 戦争中の若者を描いた作品の1シーンだそうです。こういう作品は評価されることには敬意を表したい。しかし証明が暗すぎ。コジョカルの動きはとてもいいのですが1シーンを取り出して観客に感動しろというのはちょっと無理があるのでは。

「海賊」
振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ
サラ・ラム ワディム・ムンタギロフ

前の重苦しいムードからガラっと転換して、煌々とした照明のガランとしたガラ形式の舞台。 
ですが、この二人が登場すると 舞台がとても狭く感じました。
サラ・ラムはとても見せ場を心得ていて上手い。 さすがに目の肥えた英国の観客の前で10年踊ってきている訳です。
しかし、思い上がったところは全くなく、素直な踊りに好感が持てます。

ムンタギロフは当然のことながらよく支え、一人では高くまたアクロバティックに跳躍し、よく回り申し分なし。
暑い夏に一服の清涼剤というところでしょうか。 
gromitはムンタギロフが出演しなければ今回のバレエフェスはパスするつもりでしたが、ムンタギロフを見たさに結局3公演見てしまいました。 bravo!! (流石にガラ公演には行きません。)

この二人は結構並びが美しいですね。 

ムンタギロフは(ラムも)今回バレエフェスに初出演して、多くのダンサーに接し多くを吸収したことでしょう。 以後楽しみです。

ABともにグラン・パ・ド・ドゥを踊った二人には拍手です。 しかし、次回は演技力の要求される作品で登場してほしいですね。

「ヴァーティゴ」
振付:マウロ・ビゴンゼッティ/音楽:ドミートリイ・ショスタコーヴィチ
ディアナ・ヴィシニョーワ マルセロ・ゴメス

ヨーロッパのダンサーが踊ってみたい、イタリアのビゴンゼッティ振付の「カジミールの色」が改作された作品だそうです。
ヴィシニョーワとゴメスと役者が揃っているのに、この手の作品が理解できない悲しさ。
よく見ると、ダンサーは高度な技術をもって踊っているのに、観客にその良さが伝わっていないのでは。
ゴメスはマシュー・ボーンの「カー・マン」の直後の舞台でクラシックは無理でしょうkが、ヴィシニョーワのクラシックを見たかったです。

「ギリシャの踊り」
振付:モーリス・ベジャール/音楽:ミキス・テオドラキス
オスカー・シャコン

ベジャールをあまり見ないのですが、後半、リズムが早くなってくるところの動きはとても楽しかったです。

■第 3 部■ 20:25~21:15

「ロミオとジュリエット」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
ヤーナ・サレンコ スティーヴン・マックレー

ヤーナ・サレンコはその力を認められてロイヤル・バレエのゲストとして活躍しています。
ジュリエットはとても合っていたし、テクニックが強いので見応えがありました。 表現力も備わっていまし、マックレーとの並びもよく合っていて好演。9/24にこの二人はロイヤル・バレエで共演します。
いつ聞いてもプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」は名曲ですね。

「伝説」
振付:ジョン・クランコ/音楽:ヘンリク・ヴィエニャフスキ
アリシア・アマトリアン フリーデマン・フォーゲル

Aプロに続いてこの二人はとても良かったです。 アマトリアンは身体能力が優れているので気持ちよいし、フォーゲルも何かいつも少し重そうなのですが、しっかりとしっとりと踊ります。 クランコの作品は現代ものよりは理解できて楽しめました。
この前も書いたけれど、シュットガルト・バレエの公演に行きたくなってきています。
この作品の音楽がとても良かったので調べてみました。 シュットガルトのは見つけられませんでしたが
Legend Pas de Deux from John Cranko


「椿姫」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:フレデリック・ショパン
タマラ・ロホ アルバン・レンドルフ

タマラ・ロホは小柄で、髪の色も黒いので、衣裳の黒の部分が多すぎでしっかり重そう。
病気で咳込みながら、そんなに激しく踊ったらますます悪くなりはしないかと心配になるほど激しくマルグリットを踊りました。
レンドルフもはあはあ言いながらそれに応えて、何だか通常の『椿姫』と違ったように見えました。

「レ・ブルジョワ」
振付:ベン・ファン・コーウェンベルク /音楽:ジャック・ブレル
ダニール・シムキン

相手役降板につき一人で踊ることに。 前は背伸びしていた感じがとれ、すっかり大人になりました。

「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン/音楽:ジュール・マスネ
オレリー・デュポン エルヴェ・モロー

デュポンは自身最後の公演は「マノン」だったわけですが、モローが怪我のために一緒に踊れなかったとのことです。
3幕のパ・ド・ドゥはよく踊られますが、これもgromitは好きです。
でもこの日はどうだったのかな? 少しお疲れか。 席が悪かったのかな? 

■第 4 部■ 21:25~22:15

「シンデレラ」
振付:ウラジーミル・マラーホフ/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
ヤーナ・サレンコ ウラジーミル・マラーホフ

2回目の登場となるサレンコ。 ご苦労さまです。 衣裳も音楽も申し分なし。
しかし、マラーホフはただ支えるだけって。 

「瀕死の白鳥」
振付:ミハイル・フォーキン/音楽:カミーユ・サン=サーンス
ウリヤーナ・ロパートキナ

美しいです。

「シルヴィア」
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:レオ・ドリーブ
シルヴィア・アッツォーニ アレクサンドル・リアブコ

ノイマイヤーがパリ・オペラ座のために振り付けたこの「シルヴィア」。これも全体のこの1シーンだけでは何を表現しているのか理解できないと思います。 アッツォーニは身体表現が素晴らしいのでまあいいのですが・・・。
弦楽器のピッチカートとバイオリンのソロの美し場面。 アシュトン版では、片足ケンケンと男性が女性ダンサーを肩の上に立たせる一番の場面なので、それをここでやってほしいと願っていました、

「こうもり」よりパ・ド・ドゥ
振付:ローラン・プティ/音楽:ヨハン・シュトラウス2世
イザベル・ゲラン マニュエル・ルグリ

ルグリがルイジ・ボニーノのウルリック役なんて。 ガラ公演のファニーガラみたいな演目で目を疑いましたよ。
ゲランも丈の長い部屋着を着ていて踊りらしい踊りのない場面。 ルイジ・ボニーノが踊ると味のある場面ですが。
ルグリさまが、これからルイジ・ボニーノの替わりで売り出すとか?? でも結構よく回りよい味を出していました。

最後にゲランが黒いビスチュに着替えてその脚線美を少し見せて・・・二人で舞踏会に行っちゃった。
これも世界バレエフェスティバルの演目なの??

「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ/音楽:レオン・ミンクス
マリーヤ・アレクサンドロワ ウラディスラフ・ラントラートフ

前回ボリショイ公演では、怪我の後でフェッテでなくピケターンで終えたアレクサンドロワ。 今回はフェッテで頑張りました。
しかし流石にちょっと疲れたか。 
しかし、なにしろその笑顔で観客の心を掴みました。

ラントラートフは重そうなアレクサンドロワを軽々と持ち上げ・・・。 しかしあぶない!!フィシュダイブの2回目が低すぎだったのでは。 

フィナーレは女性ダンサーのアルファベット順。 アレクサンドロワ組から、最後はゼレンスキーまで。
一通り終わると、幕が締まり再び開くとお決まりのタオル投げ。
オケピットを越えなければならないので、女性は舞台ぎりぎりまで出て来て投げる。
アレクサンドロワは胸に1つ突っ込んでいたのを最後に投げる。

指揮:ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス  
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ:フレデリック・ヴァイセ=クニッテル (「ノー・マンズ・ランド」、「椿姫」)
チェロ:遠藤真理、ハープ:田中資子(「瀕死の白鳥」)   
出演:矢島まい[東京バレエ団](「こうもり」)

11/21 シュツットガルト・バレエ 『オネーギン』

シュツットガルト・バレエの『オネーギン』を見て参りました。

素晴らし~~!
特にアリシア・アマトリアンの振付を超えた演技に感動しました。

本日はちと忙しいので、また後日感想を書きたいと思っています。

新国立劇場バレエ 『くるみ割り人形』 12/22

新国立劇場バレエ団 『くるみ割り人形』
2015年12月22日(火) 新国立劇場 19:00

【主なキャスト】
金平糖の精:米沢 唯
王子:ワディム・ムンタギロフ
クララ:奥田花純
ドロッセルマイヤー:マイレン・トレウバエフ
雪の女王:小野絢子
スペイン:益田裕子、池田武志
アラビア:寺井七海、中家正博
中国:五月女 遥、木下 嘉人
トレパック:小口邦明、宇賀大将、小野寺 雄
葦の精:寺田亜沙子、柴山紗帆、広瀬 碧

一昨日、ワディム・ムンタギロフを客演した新国立劇場バレエ『くるみ割り人形』を見て参りました。
gromitは『くるみ割り人形』をあまり得意としていないのですが、この公演はムンタギロフと米沢唯さんの踊りを見たくて行った次第。
新宿のスカイスクレーパーを背景に、新国立劇場を彷彿させるモダンな装置で始まるこの版がどのような版なのか、パンフレットを購入していないので、よく分かりません。HPにもう少し詳しく説明があってもよさそうなものですが、お子様向けのサイトなのか何もありませんね。 
客席にはいつもよりはお子ちゃまが多かったので、1幕の長い導入部分は楽しかったのでしょう。
しかし、この部分と2幕の各国の民族舞踊を苦手としているので、見どころはほんの僅か。

気になったのは、人形コロンビーヌの踊り。 感想を書かずに日が経ちすっかり忘れていましたが、『ホフマン物語』でホフマンがまず恋する人形オリンピアを長田佳世さんが踊ったのを見ました。 非常に上手に人形のカクカクとした動きを表現していたのに比べるとあまりに普通の人形でした。 言い換えれば、長田さんのオリンピアがとても印象的だったということです。

この場面で特筆すべきは、屋敷の女主人を演じた本島美和さんの存在がそれは美しく、場面を気品高く見せていたこと。
本島さんは『ホフマン物語』では踊らないラ・ステラという役を演じていましたが、これもなかなか美しい。 今回は民族舞踊のアラビアで3回踊りますが、ちょっともったいない感じもします。

この後薄汚いねずみの軍隊とくるみ割り人形が闘い、やっとムンタギロフがビロードの鮮やかな水色の上着で登場。
クララはそれまであまりに目立たず平凡でしたが、ここで王子に支えられてとても嬉しそうにのびのびと踊ります。

おとぎの国に行く途中に雪の女王と雪の精がワルツを踊ります。 雪の女王の小野絢子さんはムンタギロフとちょっとしっくりいかなかった部分もありましたが、無難にこなしました。
ここの背景と衣裳はとても美しい。また雪の精は前にも書きましたが、大柄なダンサーを中心にして脇に小柄なダンサーを配置しているので、非常に見応えがあり(過ぎ?)ました。 東京少年少女合唱隊の歌声を誘われて、クララと王子はおとぎの国へ。

おとぎの国では非常にポピューラーな(ポピュラー過ぎでコマーシャルソングの様な感じになってしまっている)各国の民族舞踊が繰り広げられます。 民族舞踊を苦手としているので、その良し悪しは分かりません。 衣裳と振付、踊りすべてが普通だったと思います。

この国の女王は金平糖の精の米沢唯さん。 ベルベット色の上着の王子と金平糖の精のグランド・パ・ド・ドゥがやっと始まります。
二人で、それぞれで美しく、そしてすきなく進みます。 ムンタギロフはわざわざこれを2公演踊るために来日して、ご苦労さまなことです。 しかしムンタギログがいなかったら大人の観客は満足出来ないと思いますよ。 終始にこやかに嬉しそうな笑顔で軽々と踊りました。 米沢さんもいつものようにミスなく気持ちよく踊りました。

この二人はこれまで結構沢山踊ってきています。 しかし、今回はまだ段取りを合わせているように見えるとこともあったようです。
いや、もしかするとこの踊りは見せ場がなく、結構難しいのかもしれません。 このグランド・パ・ド・ドゥはあまり高揚感のない単純な振りではあります。 見ている方も何でここでもっと~~、と感じるところも多数ありました。 
この二人がこの3倍踊ってくれていたら許しますが・・・。

gromitの持っている『バレエ101物語』という本には、

『くるみ割り人形』はチャイコフスキーのいわゆる三大バレエのなかでも音楽的に特にすぐれているいと言われている。 この音楽の完成度に対して、振付のほうは未だに決定版がない、というバレエマスターたちも多い。決定版がない以上、今後も多くのバレエマスターたちによって試行錯誤が繰り返されるのに違いない。

とありました。

ワディム・ムンタギロフは2015/2016のシーズン・ゲスト・プリンシパルです。 今シーズンはこの公演でゲスト出演は終わりのようです。 来シーズンはどうなるのでしょうか。来シーズンについては開幕演目がマクミランの『ロミオとジュリエット』ということだけ決まっています。 
一昨日ゲットした『新規団員オーディション開催 1/31』というパンフレットによると、2016/2017シーズン・ゲスト教師は、今シーズンと同様、アンドレイ・ウヴァーロ、 ダリア・クリメントヴァ、 ナタリア・ホフマン。 特別ゲスト教師 ボリス・アキモフとありました。


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